経済学

面白い相関関係(因果関係との違い)

今回は、面白い相関関係について書いていこうと思います。その前に、少しだけ相関関係因果関係との違いについて記しておこうと思います。

1.相関関係と因果関係の違い

相関関係とは

2つの変数XYがあるときに、Xの変化に伴って、Yも変化するような関係を「相関関係」といいます。

つまり、2つのXとYを選び、グラフにすると、Xが増えるとYが増えたり(減ったり)するようなことが分かり、そのXとYの関係のことを相関関係と呼んでいるのです。

次に因果関係を見ていきます。

因果関係とは

 XとYの間に原因と結果という関係が成り立つとき、XとYのような関係を因果関係と呼びます。

これは、XがYという現象を引き起こしているという場合や、YがXを引き起こしているというときのみに使われます。(実はこの因果関係を導くのが難しいのです…)

もう一つだけ、本題に入る前に書いておきます。

相関関係がみられるものの中には5種類のパターンが考えられます。(→は因果方向を指しています)

1)X→Y

2)X←Y

3)X⇔Y

4)Z→X, Z→Y

5)ただ偶然相関関係が出ている

この5種類の中で因果関係が見られるのは、1)だけです。

2)は逆因果関係になっています。

3)は同時にお互いが影響しあっているという状況です。

4)は第3のものが2つともに影響を与えています。

詳しく知りたい人はこのサイトがいいかなと思います。

因果関係がないのに相関関係があらわれる4つのケースをまとめてみたよ(質問テンプレート付き) – Take a Risk:林岳彦の研究メモ

2.面白い相関関係

今回紹介するのは、5)のただ偶然相関関係が出ているというものです。それでは見ていきましょう!

1つ目:青少年の大麻所持逮捕とはちみつの生産量

相関係数:-0.933389

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見事な逆相関が出ています。蜂蜜が少なくなってきたから、子供たちは段々とマリファナを吸い始めるようになったのでしょうか(笑)。そんなことはないですよね。これは、単に逆相関が出る2つの事象を引っ張ってきただけです。

2つ目:バターの1人当たり消費量とメイン州の離婚率

相関係数:0.992558

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これも、綺麗な相関関係が見られます。バターは離婚の悩みのタネだったのでしょうか。そんなことはないはずです(笑)。これも、ただ綺麗な相関関係が出る2つの事象を持ってきたに過ぎないのです。

3つ目:ミスアメリカで優勝した人の年齢と蒸気や熱などの高温によって殺された人の数

相関係数:0.870127

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これもかなり綺麗な相関関係が出ています。ミスアメリカを優勝した人の年齢が高ければ何かしらの高温物質を操る能力があるのでしょうか。これも、そんなことはありえないはずです。という訳で、単なる偶然と考えられます。

4つ目:スキー場の売上とシーツに絡まって死亡した人の数

相関係数:0.969724

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これについてもかなり綺麗な相関関係が出ています。ひょっとすると、スキーが好きな人はシーツに絡まる性質があるのかもしれませんね(ありません(笑))。これも上記3つ同様、単なる偶然です。

以上で、面白い相関関係を終わります。楽しんでもらえたら嬉しいです。社会科学を勉強する人はこの知識が大切になってくるので、興味ある人はもう少し調べてみても面白いかもしれませんね。

今回はこれで終わりです。

tylervigen.com

引用サイトです

もし相関関係と因果関係について詳しく知りたければ、この本をおススメします